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東アジア・上海協力機構研究センター事業概要 (Japanese version)


東アジア・上海協力機構研究センター
事業概要

東アジア・上海協力機構研究センターは、2004年1月に設立され、2005年3月までは旧名称の東アジア研究センターと呼ばれていた。当センターは、東アジア(ロシア極東地域を含む)及び上海協力機構活動地域における政治・経済統合プロセスの研究を主要事業としている。
地域:                                                                 
東アジアはロシアにとって重要 な地域である。東アジアには、周囲に新しい地政学的経済システムを徐々に形成している中国、現代の国際関係システムの中で主要な世界的拠点の一つである日本、大きな経済資源を有しながらも、軍政面での深刻な不安定要素を孕む朝鮮半島がある。東アジア・上海協力機構研究センターは、東アジアにおけるロシアの政策、ロシア極東発展に向けた東アジア諸国との協力の可能性に関連する問題を総合的に研究している。
当センターはこれらの諸問題をテーマに、いくつかの大規模な学術会議を実施した。 例えば、円卓会議「ロシア極東の人口動態情勢と移住政策:安全、統合プロセス、外国居住のロシア人」( 2004年12月)、「露中関係の緊要問題とその解決方法」(2005年12月)、全露学術実務会議「露中協力:問題と解決」(2006年12月)、全露学術実務会議「ロシアとアジア太平洋地域の多面的機構」(2008年12月)などである。
2005年以来、当センターは日本対外文化協会と共同で、「ユーラシア発展の新しい道を模索して」(2007年までは「北東アジアの発展と安定」)を総合テーマに、露日学術・報道関係者会議をモスクワ国立国際関係大学で毎年秋に開催している。その会議には、日露の主導的な学者、国際問題専門家であるジャーナリストが参加している。また当センターは、ロシア国際研究協会会議で、アジア太平洋地域分科会のオーガナイズを二度も担当している。 当センターが企画した事業には、ロシア国内だけでなく、多くの外国の研究機関、実業界を代表する主導的な専門家が積極的に参加している。
上海協力機構の「第二の道」:
 プーチン首相の言葉を借りれば、上海協力機構加盟国とオブザーバー参加国の総人口は30億人だから、「これら諸国の首脳、我々の国家の政府首脳は当然、地球の圧倒的多数を占める国民の社会・経済状況に直接反映されるような決定を策定しているわけであるし、今後もそういうことになる」。事実、これが既に世界政治の本質的ファクターになっている。 [1]
当センターは事業を推進する中で、上海協力機構問題研究におけるロシアの主導的研究拠点になると同時に、上海協力機構の枠内における非公式対話の仕組みである「第二の道」の積極的な参加者になった。2006年に当センターは、上海協力機構フォーラムの創立者の一つになった。モスクワ国立国際関係大学で行なわれたフォーラム第一回創立大会で採択された規程に従い、「フォーラムは、上海協力機構の活動を研究面で促進・支援し、上海協力機構加盟国の研究拠点や政治学センターの相互協力を発展させ、機構の活動領域の緊要問題の共同研究を実施し、機構の活動の課題と原則を解析し、機構と学術界や社会との交流を拡大し、政治、経済、環境、先端技術、人道部門の学者と専門家の意見交換を奨励するために形成された、多面的で社会的な専門的諮問の仕組みである」。[1]
フォーラムのメンバーとして、上海協力機構の国立研究センターの地位を持つ権威ある研究機関が、各加盟国から一機関ずつ入っている。ロシアでその地位を有するのは当センターである。他の加盟国の研究機関は、以下の通りである:上海協力機構中国研究センター(中国外務省国際問題研究所をベースに設立)、国際現代政治研究所(カザフスタン共和国) 、キルギス共和国大統領付属戦略分析・評価研究所、タジキスタン共和国大統領付属戦略研究センター、ウズベキスタン共和国大統領付属戦略・地域間調査研究所。「第二の道」の事業には、 上海協力機構オブザーバー国(インド、イラン、モンゴル、パキスタン)、その他の関係国を代表する研究センターも積極的に参加している。
2006年に当センターは、上海協力機構に関する社会・学術専門家評議会設立の発議を唱えた。そのメンバーになったのは、ロシア国内の主要研究機関、実業界を代表する上海協力機構問題専門家である。評議会議長にはモスクワ国立国際関係大学学長、A.V.トルクノフ・ロシア科学アカデミー正会員が選出された。 評議会は年次総会を開き、そこで上海協力機構発展の問題、上海協力機構フォーラムの事業の問題が協議され、上海協力機構フォーラムの定例会議でロシアの立場が合意されている。
当センターは、フォーラムの第一回総会である創立総会の資料の印刷準備を行ない、国際研究学術調整評議会の分析報告を出版した。そこにフォーラム定款が含まれている。また、当センターの研究員は、上海協力機構発展問題関係の分析資料を作成しているが、これら資料はロシア外務省、大統領府の高い評価を受けている。

世界中のパートナー:
当センターは、国内外の多くの大学、研究機関と広範な交流を行なっている。例えば、世界経済・国際関係研究所、極東研究所、ロシア科学アカデミー東洋学研究所、ロシア科学アカデミー戦略研究所、極東歴史・考古学・民族誌学研究所、ロシア科学アカデミー極東支部経済研究所、極東国立大学、ブルッキングス研究所北東アジア政策研究センター(米国)、国際戦略研究センター(米国)、 J.ワシントン大学欧・露・ユーラシア研究所(米国)、国際戦略研究所(英国、ロンドン)、中国国務院ユーラシア社会発展研究所、中国社会学アカデミー東欧・ロシア・中央アジア研究所、上海国際研究所(中国)、黒竜江省社会学アカデミー・シベリア研究所(中国)、東アジア研究所(韓国)、日本対外文化協会、防衛・戦略研究所(シンガポール)、アカデミアシニカ政治学研究所(台湾)などである。当センターはロシア外務省の関係部局、特に第一アジア局、アジア総合問題局、アジア太平洋地域局と緊密に連携している。
専門家の国際共同体:
当センターは 国際関係、並びに東アジア諸国と上海協力機構活動地域における国内政策の問題に関する自らの研究を行ないながら、さらに、こういった分野の学術会議、セミナーの実施といった大きな組織運営活動を行なう中で、目前にある目的の達成という観点から、所属研究所の枠を越えた研究者、専門家の優れた力の結集も、センターの重要課題の一つになると見ている。その目的とは、研究地域の情勢分析と、関係する国家や国際機構に対するロシアの最も有効な政策を実現するための提言策定である。正にその理由から、当センターとモスクワ国立国際関係大学学科の研究者だけでなく、ロシア国内外の他の研究センターの研究者も、当センターが作成する分析資料の著者となり、当センターが組織する事業の熱心な参加者になっているのだ。その中には、ロシア連邦議会連邦会議(上院)副議長M.E.ニコラエフ、ロシア連邦議会連邦会議(上院)議員、特別全権大使I.A.ロガチェフ、ロシア連邦人権問題担当機関責任者、特別全権大使G.F.クナーゼ、モスクワ国立国際関係大学東洋学科教授、特別全権大使V.I.デニソフ、ロシア科学アカデミー極東研究所長、ロシア科学アカデミー正会員M.L.チタレンコ、 ロシア科学アカデミー正会員V.S.ミャスノコフ、N.A.ショモニヤ、 ロシア科学アカデミー準会員G.I.チュフリン、V.V.ミヘーエフ、ロシア科学アカデミー経済研究所主任研究員L.P.ジェリュシナといった、当地域を研究する優れた専門家がいる。センターでは、吉林大学国家管理研究所副所長・教授リュ・ツィンツァイ(中国)、長慶大学倫理研究所長・教授フアン・リャン(中国)、香港大学歴史学部教授 M.シェルなど、客員研究員も研究活動を行なってきた。研究対象地域の国際情勢問題に対する当センター研究員の考えを解明するために、外国の研究者やジャーナリスト、在モスクワの外国大使館や代表部の職員が頻繁にセンターを訪問している。
実用性のある提言:
当センターの分析資料は実用性に優れており、各報告書には総合部分に加えて、実際の組織のために作成された具体的提言が含まれている。その多くが外務省、ロシア連邦会議(上院)及び国家会議(下院)の諸委員会、ロシア大統領府から感謝状を受けている。感謝状には、当センターが行なった提言の有効性と実践的意義が特記されている。


 [1]上海協力機構加盟国政府首脳の会議参加者との初会見。2005年10月26日。モスクワ、クレムリン。
URL: http://www.kremlin.ru/appears/2005/10/26/1722_type63377type63378_96193.shtml


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